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植物療法  研究トピックス

フランキンセンスとミルラは樹脂を焚いたり、それらの精油を用いたりすることで聖なる場を作ることや、また、イエス・キリストの誕生時に東方の三博士が持参した贈り物のうちの香りある二つであることなど、古くから活用されてきた植物である。

本研究では、エチオピアの異なる領域から採集した3種のフランキンセンス(Boswellia rivae, Boswellia neglecta, Boswellia papyrifera)と2種のミルラ(Commiphora guidotti,Commiphora myrrha)について、in vitroでの抗菌活性を、各々の単独投与及びブレンドで調べている。

その結果、最小発育阻止濃度(MIC)を調べることにより、クリプトコッカスおよび緑膿菌は、これらの精油に対して最も感受性がある微生物であることが示唆された。

さまざまな組み合わせでブレンドして調べた場合、全く拮抗作用は認められなかったとともに、フランキンセンスとミルラは、相乗的な性質を示した。例えば、セレウス菌に対しての最も有効なブレンドはB papyrifera及びC. myrrhaであったとのことである。

これらの結果より、強力な相乗効果は、B papyrifera及びC. myrrhaで確認された。 フランキンセンスやミルラのエッセンシャルオイルは、紀元前1500年以来組み合わせて使用されてきた。しかしながら、これまで、抗菌作用の確認にういて、ブレンドしたもので調べられたことはなく、ある種の細菌の対して組み合わせて使用すると効果がより発揮されることが本研究で示唆されたことはとても有意義なことである。

〔参考文献〕de Rapper S, Van Vuuren SF, Kamatou GP, Viljoen AM, Dagne E. The additive and synergistic antimicrobial effects of select frankincense and myrrh oils--a combination from the pharaonic pharmacopoeia. Lett Appl Microbiol. 2012 Apr;54(4):352-8.

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